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竹谷 肇さん
両関酒造株式会社
常務取締役 竹谷 肇さん

両関酒造株式会社は昨年(2024年)、創業150周年を迎えた秋田県湯沢市の酒造メーカーで、現在の従業員32人はいずれも正社員として酒造りに携わっており、広く県内外に“品質にこだわり、消費者に認めてもらえる商品”を提供しています。
2015年にパート社員として中途で入社し、その後正社員となり、現在は醸造責任者として製造課長を務める就職氷河期世代の社員、山内めぐみさんの採用等について、当時採用を担当した常務取締役の竹谷肇さんにお話を伺いました。

酒造業界の現況

日本酒を取り巻く環境は厳しい状況が続いている

人口減少や少子高齢化などを映じた日本酒離れや他酒類との競合激化の影響などから、日本酒の出荷量は長期的に減少を余儀なくされてきました。また、最近はコロナ禍の影響や物価高に伴う原材料価格の値上げ、原料米や酒瓶の不足、加えて人手不足の影響などもあり、総じてみれば酒造業界を取り巻く環境は依然厳しい状況にあります。
こうした中で、弊社は時代と共に変化する消費者ニーズに対応すべく、長年展開してきた普通酒中心の大量生産、大量販売戦略の見直しを図り、一つ一つの工程に時間と手間をかけて、量より質に軸足を置いた特定名称酒主体の酒造りに取り組み、消費者に価値を認めてもらえる清酒を提供しています。

パートとして採用、その後のキャリアアップ

就職氷河期世代の採用について

人事を担当しておりますが、就職氷河期世代の採用については特に意識したことはありません。弊社のこれまでの採用状況をみると、新卒の採用は少なく、中途採用の方が多いのが実情です。ハローワーク経由で多くの方々と面談してきましたが、あくまでも本人のやる気や職場への順応性、定着意識などの観点から採用の可否を判断しています。中には転職を繰り返している方もいらっしゃいますが、本人の能力や経験などを十分に確認した上で採用を検討しています。

製造部門のパート事務職として採用

山内課長の採用については、製造部門で酒税などの事務を担っていた方の退職に伴い、後任としてハローワークにパートの求人票を提出したことがきっかけでした。数名の応募がありましたが、本人の過去の経験とかやる気などを見て採用を決めました。

正社員として登用後、製造課長へ

採用後半年程度の仕事ぶりから、すごく仕事ができると感じました。徐々に事務職にとどまらず製造の仕事にも関わるまでに成長し、2年程経ってから正社員を打診しました。当初は子育て等もあり固辞されましたが、その半年後には正社員となり、弊社の酒造りに欠かせない存在となりました。
その後、前任の製造課長の退職に伴い、日頃の仕事ぶりや周りへの気配りなどを勘案し、製造課長として製造部門を統括してもらうことにしました。弊社の製造部門は中途採用してきた20歳代から30歳代の若い世代が定着し半数程度を占めており、課長にはこうした年代と部門の先輩方に加え、製造部門と他の部門とのとの橋渡し役的な存在として、責任感を持って弊社の酒造りを担い活躍してもらっています。

今後の酒造り

新たな考え方や手法を取り入れた酒造りへの挑戦

酒蔵の正面入り口
蔵の正面入り口

弊社は昨年創業150周年を迎え、記念限定酒として昨年10月、地元秋田で開発された新しい酒造好適米"百田(ひゃくでん)"と"一穂積(いちほづみ)"を150周年に因み15%まで高精米して製造した純米大吟醸酒を発表しました。今後もかつて展開していた大量生産、大量販売戦略をさらに見直し、主力ブランドとして定着した“花邑(はなむら)”と“翠玉(すいぎょく)”を中心に品質にこだわり、両関のお酒を長年愛飲してくれているファンや、新たな顧客に永く親しまれる酒造りへの取組みを続けていきます。

幸いにも弊社は、製造部門に若い蔵人も多く、こうした人材が熟練した蔵人らとともに日々の酒造りを担っています。今後も山内課長を中心に歴代の杜氏や蔵人が長年培ってきた伝統や技術を継承しつつ、人材育成の強化に取り組み、幅広い年代に親しまれるお酒を造り続けたいと思っています。また、社員一丸となって更なる企業体質の変革を図り、伝統を守りながらも新たな考え方や手法を取り入れた酒造りに挑戦していきたいと考えております。

両関酒造株式会社

両関酒造株式会社 本館

会社概要

両関酒造株式会社
代表者/代表取締役 伊藤 康朗
本社住所/
〒012-0813
秋田県湯沢市前森四丁目3番18号
設立/1874年(明治7年)
事業内容/清酒製造・販売

氷河期世代へのインタビューは、
こちらをご覧ください。

働く人インタビュー
「両関酒造株式会社」